前回の記事では、会場行きのバスへ乗車する所まで記載しました。今回はその後のレース本番について。とても辛かったけど、制限時間内に無事完走。何も言うことはありません😭
スタート前
荷物を預ける
前日の受付で渡される袋2個とスペシャルドリンクを預けます。46.5km地点用のドロップバックは認識しておりましいたが、82.5km地点用のスペシャルドリンクは、会場で初めて認識。
ちょっと慌てましたが、手持ちのペットボトルを1本預けておきます。
スタート待ち
荷物預け後、Twitterで相互フォローのネギさんにお会いしました。11月の下関もそうでしたが、誰かと一緒に同じ大会を走れるってのは、とても楽しい。
さてさて、ネギさんにもちょっとこぼしてしまいましたが、市役所前をバスで3時に出発し、会場入りは4時。スタートは5時です。
気温は14度程。走る格好(半袖、半ズボン)だと少々寒い。
この後、走りだして暖まってきましたが・・・
- 日没後も走る(制限時間目一杯で19時ゴール)
- 伊良部大橋、池間橋は風が強い
- 途中で雨が降るかも(幸いほぼ降らなかった)
と言ったことを考えると、多少荷物になってもポンチョを携帯すべきだったなぁと反省。
実際、橋の強風区間でお腹がかなり緩くなったのです。幸い、致命傷にはなりませんでしたが。
序盤(46.5kmまで)
序盤は下地公園(コース図左下)を出発し、伊良部大橋、池間大橋を折り返すまでの区間です。
暗闇、暗闇、暗闇
この日の宮古島の日の出は7時25分。空が明るくなる(トワイライト)のは7時から。
下地公園から伊良部大橋(20km)辺りまでは、暗闇です。といっても、トップ選手でもない限り、バラけることは無いので、ライト無しでもなんとかなるでしょう(私は付けますが)。
リズム感の良さそうな選手を探し、背後を取らせてもらいます。
トイレ行っとく?
10km地点のトイレ辺り。前方を走る視覚障害ランナーの伴走の方が、「ここでトイレに寄った方が良いですよ!」と叫んでいた。
ここを飛ばすと、次のトイレは、25キロ地点。まだいけるだろ!とスキップ。
伊良部大橋で夜明け
折り返しの往路は暗闇。復路は朝日。写真は日の出前のトワイライト。とても幻想的な宮古島の夜明け。
が、橋の強風にやられてお腹が辛くなる。ペースも落ちてくる。そして、橋の折り返し。10kmのトイレに立ち寄っていたランナーの方に抜かされる。トイレに立ち寄らなかった事を激しく後悔。
周囲に遮るものの無い伊良部大橋。強風に容赦はない。25kmまで頑張れるだろうか?
25kmのトイレ
宮古島に戻っても暫く走る。そして、にっこりコーラを差し出してくるちびっ子。うっ、、、と思いつつ、笑顔で頂く自分😅
まだか、まだか、と走り続け、トイレに立ち寄り事なきを得る。出るものもあるが痔も辛い。結局、17分近くをトイレで過ごす。
集団がバラけてきた池間大橋
30km辺りからはランナーの集団はバラけてくる。
写真は池間大橋(40km地点)。通過時刻は9時40分(4時間40分)。フルよりもずっと遅いペースだが、上げられる気がしない。今の状態でフルを走ったら、4時間切れないかもね。
ジェルを捨てる
池間大橋の折り返し辺し。胸に入れているジェルが気になってきた。というのもエイドでガッツリと、それもパンやみかんなどの固形物を補給できているので、ジェルは不要としか思えなかったのだ。
ジェルがあると飲みたくなる。しかし、流動食には過剰摂取のリスクがある。糖分の取りすぎで嘔吐してしまうかもしれない。
補給は胃腸が生きてるなら固形物が望ましい。固形物は、パンやらおにぎりでも、十分咀嚼できれば気持ち悪くならず案外食べられるのだ。
ここは思い切きろう!排水溝にジェルを捨て身軽になることを選択する。ちょっとだけ走りやすくなった。
レストステーション(46.5km地点)
10時40分(5時間40分)で到着。予定時刻より多少早く着いた。体力消耗は4割位。ここまでは順調。
ぜんざい、湯豆腐、みかん、水、ポカリ。頂けるものをガッツリ頂く。ついでにドロップバックのセーム布で身体を拭く。
食べ物を食べていたら、ドロップバックを、大会のおじさんが届けてくれ、帰るそぶりになってたら回収してくれた。ありがとうございます!
中盤(80kmまで)
中盤は、レストステーションから東平安名崎灯台を折り返して、80kmの関門までです。
ガーミンのプログラム!
今回の宮古島ワイドー向けに開発したガーミンのプログラム。次の関門の通過目標時刻を表示し、ランの距離に応じて表示を切り替えるというものですが・・・
無事、表示が切り替わることを確認できました!レストステーションを過ぎ、暫くして、Target: 46.5, 06:05から80, 09:35へ切り替わることを確認できました!
何分、テストせずに実戦投入してしまったので、ちゃんと切り替わるか心配だったのです。動くならOK。その表示の有効性は置いておくにして...
とにかく歩くな!
前後にランナーのいない単独行が増えてきました。折り返しの橋もなく、これまでと違って単調な風景。
疲労感でペースも鈍りがち。というより、歩きたい。歩きたい。歩きたい。イボ痔が辛い。辛い。辛い。あと、次の距離表示(5キロ刻み)はまだか?エイドはまだか?
脳裏に過ぎるのはそんな思考ばかり。
この辺りで、ネギさんにさっそうと抜かされます。それも、ドラクエウォークやりながらという余裕ぶり。
とにかく歩かない事を肝に銘じます(エイド、写真撮影、トイレ確認のためのスマホ閲覧を除く)。80キロの関門までは歩いてはいかん!
足をズドンズドンしてはいけない
ところで、この辺りで気がついたことがあります。疲れてくると、当方は、足をズドンズドンと落としながら走っているのです。ワラーチで走っていなければ気がついていなかった感覚でしょう。。
いつも長距離を走ると膝が熱くなるため、水で冷やしながら走るのですが、膝が熱くなる原因は、このズドンズドンフォームにありそう。
ワラーチのように滑らかに着地できないかな〜と注意しながら走り続けましたが、これが、なかなか難しい。
今思うと、シューズが重過ぎるような気がします。上の写真は、今回履いたミズノ のウェーブシャドウというシューズなんですが、衝撃吸収は素晴らしい反面、足が重いんですよね(実際の重量なのか履き心地なのか?は不明)。
ミズノなら、ウェーブライダー辺りで中級者向けとされる軽快感のあるシューズのが良いのかも。
65キロ地点で写真を頂く
コースは55キロ過ぎから上り始め、95キロ辺りまで微妙なアップダウンが続きます。単調な風景とレース後半の疲労も相まって、とにかく歩きたくなる区間です。
そんな心折れそうになる区間の入り口で、宿泊先のfamiliaのオーナーご夫妻が応援にいらしてくださいました。
写真もいただきます。ありがとうございます。
70キロ地点で予定変更
通過時刻14時15分(9時間15分)。当初予定は80キロ関門を9時間35分ですが、無理そうです。46.5km → 80kmの目標時間の計算を間違えてましたね😞
慌てて計算しなおします。最低9分/kmペースで走る想定とすると、20キロは3時間以内。つまり、80キロの関門を11時間以内に通過すれば完走できる。
そして、今のペース(7"30 - 8"30/km)だと、80キロ関門の通過見込みは大体10時間30分。いけるはずだ!
誰かのぼやき
- 身体ってのはさ、サボることばかり考えるんだよな
そんなぼやきが聞こえて来ました。ちょっと前を走るおじさんが、隣のランナーさんに話しかけていたみたい。
この言葉で自分もすっかりペースが落ちている事実を自覚します。身体の疲労感やケツの痛さは、ありますが、冷静に考えると、ペースはもう少し上げられる。
ここからは、なるべく周囲の人をペーサーにして、リズム良く刻みます。何より坂でも決して歩かない!
妙に遠い東平安名崎灯台
灯台に入る折り返しを忘れ、80キロの関門に一足先に着いてしまいました。コースミスです!慌てて引き返します。少々のロスが出ましたが、コース間違えたまま関門通過してなくてヨカッタ😭
しかし、灯台へ至る道のり。長いこと長いこと。。。いつになったら灯台に着くんじゃ!
やっと見えて来た、、、、、、
そして、マラソン用の我がiPhone SEはバッテリー切れ。この先は写真無しです😭 何分、古い機種。バッテリーが弱っているのですよねぇ。
終盤(〜ゴール)
80キロ関門からゴールまで。難所はありませんが、95キロまでは微妙なアップダウンが続きます。このアップダウンに心折れなければゴールできるでしょう!
痔が痛いが、80キロ関門
通過時刻15時20分(10時間20分)。計算より、少し早めに来たので、トイレも済ませます。痔が辛い。とにかく辛い。
まだ身体は動くけど、あと20キロあるのかよ。
登り坂は歩った方が良い?
レース終盤の疲労感は物凄いですし、微妙なアップダウンが続きます。周囲を見ると
- 上りは歩いて
- 下りを飛ばす
ランナーさんが多数おられます。当方は上りも下りもペースを落として走るので、上りで抜かして、下りで抜かされる状態。
上りで歩いても、ペースが落ちる以上の体力回復は見込めそうにないし、下りで飛ばすもすごく疲れる気がするので、遅くても終始トコトコ走った方が良いのかな?と自分は思ったんですが、実際の所は、どうなんでしょうね?
余談ですが、エイドでコップを落として、拾えない😭と泣かれているランナーさんがおられました。うんうん、皆んな、辛いよね。
90キロ関門、完走できそう
通過時刻17時10分(12時間10分)。残り1時間50分。よし、歩かなければ完走はできる!
痔でケツが痛いし、足も痛い。
95キロ地点からカウントを取る
通過時刻は18時前後。日が陰り始めてくる。残り5キロと自分に言い聞かせる。ケツも足も痛いがもつと思う。
まっすぐ前を見て走るために
エリートランナーには前しか見ない。時計も見ないという方がおられるようですが、当方は時計をチラチラ見ないと走り続けられる気が致しません。
残り5キロを切ると、もう10秒毎に時計をチラチラ見てしまいます。でも、フォームが乱れるので、あまりよろしくない。
うーん🧐 と悩んで、カウントを取ることにしました。
- 60カウントを取ったら、一回時計を見る
カウントは、ランニングのピッチに合わせるので、60カウント=1分にはなりませんけれど、とにかく時計を見ない理由はできた!😂
残り1キロはスプリント区間!
写真は弱虫ペダル題18話「全力の勝負」の1シーン。インターハイ出場メンバーに選ばれるべく、1000キロ合宿の最中に繰り広げられたスプリント合戦。全力疾走で誰よりも早いゴールインを目指す。
ゴール前のスプリントは、マラソンを走った最後に100m走をやるようなものだ。肉体を限界ギリギリまで追いつめて、速度を絞り出す。(主将)
集団走行で互いに風除けになりつつ、足を温存し、ゴール直前で飛び出すロードバイク競技ですと、ゴール前スプリントというのが発生致します。
集団で走ることはあっても、風除け効果は殆ど期待できないマラソンではどうなんでしょうか?
とにかく、これはレース。温存してしまった体力は、ここで全て絞り出します。残り1キロの区間は、100m毎に目分量でラップしつつ、ペースを上げます。そして、残り300mを全力!15人位は抜かしたでしょうか
無事ゴール。タイムは13時間43分40秒。制限時間が14時間なので、残り16分位ですが、ゴールできたので良いのです。
あ、ゴールではテープも切らせてもらいました(ちょっと前にいた二人組👫の方、ゴメンね)。
ゴール後
表彰式&交流会は退散
ケツは痛いし、足の裏も痛くて痛くて、ほとんど身動きが取れなくなりました。ダメージは大きかったですが、全てを使い切れた満足感♪
身動きが取れず、表彰式&交流会は、遅刻参加となり、当方は何も食べられないまま退散することに。。。
ウルトラマラソンとは?
なかなか辛い経験でした。この辛い経験に金、時間、労力をかけてやるから「変態」と言われてしまうのかもしれません(でも何故か皆、嬉しそう)。
フルマラソンよりも距離が長く、参加ハードルも高いが故、
- ランナーさん同士
- 沿道やエイドの方
- 大会スタッフ
- 通行人
の方との距離が近いように感じました。
走ってると通りすがりの車の助手席から、ちびっ子に「ワイドぉぉぉぉ」と声をかけられましたし、自分も沿道で休まれてる方、折り返しのすれ違いで俯き加減の人にはついつい声をかけてしまいます。
声を掛け合うと、自分が掛けられる側だったとして、かける側だったとしても、不思議とチカラがみなぎってくるんですよね。
例えば、満員電車、スーパーで買い物、職場とか。そんな日常の延長線では決して味わえない素敵な経験と、自分にもできた!という達成感を目指すのがウルトラマラソンなのかもしれません。
こうして得られた思い出を日常に活かす!
楽しかったです。ありがとうございました。